取材

10トン以上の山車の向きをギリギリと変えていく「辻回し」が楽しい2010年祇園祭の山鉾巡行


先日の「宵山」に続く祇園祭のハイライト「山鉾巡行」では、町内でそれぞれ持っている「鉾」や、少し小振りの「山」と呼ばれる山車が京都市内を巡回しますが、中でも8~12トンあると言われる山車を、水をまいた竹の上を滑らせて転回させる「辻回し」が見物となっています。

1つの鉾が角を転回するのに10分はかかるというのんびりしたものとなっており「だんじり」のような激しいものとはかなり違ってくるのですが、このようなことを1200年近くやってきているというのは驚きの一言です。

詳細は以下。
パレード開始直前の9時前。警察官が慌ただしく準備をはじめます。


山車にひっかかってしまうため、信号を移動させる準備もスタート。


着々と道路がせき止められていきます。


暑さに汗を拭う警察官。


交差点南側の車をせき止めた瞬間、交差点に殺到する群衆。警察官が慌てて集まって抑えにかかります。


先導が現われました。


一番最初に現われたのは「長刀鉾(なぎなたほこ)」。毎年山車の順番を決めるくじ引きがあるのですが、長刀鉾のほかいくつかの山車は「くじいらず」と言って順番が固定されており、なかでも長刀鉾は毎年先頭を務めます。乗っている稚児も人形ではなく生稚児(いきちご)が乗っているのはこの長刀鉾だけ。


それではこの「鉾」はどのように角を曲がっていくのでしょうか?まず竹がしかれていきます。


その上に水がまかれていきます。


天気も良く、日に照らされっぱなしの屋根の上の人は大変そうでした。


準備が整うまで待機している引き手。


車輪にロープがかけられていきます。


ひたすら「コンチキチン」と祇園囃しを鳴らし続けるはやし方。


「よーいとせー!」と音頭をとる人達。


竹の上をバキバキバキ!と音をさせて滑らせて向きを変えます。


方向が変わったら後片付け。


もちろん1回では狙った方向に曲げるのは無理。何度か繰り返して少しずつ方向を変えていくことになります。


辻回しの完全ノーカットムービーはこちら。

YouTube - 長刀鉾が向きを変えて河原町通りを北上するシーン in 祇園祭2010


これが「鉾」ではなく上に人が乗らない「山」だと簡単に移動させることができます。
YouTube - 木賊山(とくさやま)の辻回し in 祇園祭2010


また「山」の中でも上に人が乗っている「曳山(ひきやま)」というタイプのものも。これは22番目に通過した「岩戸山(いわとやま)」。鉾と同じように水と竹を使って向きを変えていきます。


「鉾」や「山」には様々な形があり、例えばこの「四条傘鉾(しじょうかさほこ)」」はかなり古い時代の「鉾」の形をしていると言われます。


文字通り船の形をした「船鉾」


こちらはカマキリのカラクリを上にのせた「蟷螂山(とうろう山)」


五条大橋での牛若丸と弁慶の戦いを描いた山「橋弁慶山(はしべんけいやま)」


僧兵筒井浄名と一来法師の戦いの一瞬をとらえた「浄妙山(じょうみょうやま)」と人形を使ったものもたくさんあります。


辻回しの前には、山車ごとにさまざまなイベントが行なわれる場合もあります。先日の宵山では棒踊りを披露していた四条傘鉾の踊り子達。


「綾傘鉾(あやかさほこ)」による棒ふり踊り。


顔を隠しており、かなりミステリアスな雰囲気となっていました。


これは、稚児の人形に演技をさせている「鶏鉾(にわとりほこ)」


取材陣もかなり本気。


地を這うようにシャッターチャンスをうかがっています。


ビルにも人が鈴なりでした。


河原町通りを北へ進んで行く行列。


天気がよかったせいもあり、暑さで倒れて担架で運ばれる人もちらほらと見受けました。


北東角でなにやら騒動が発生した模様。


山鉾巡行そっちのけで殺到する取材陣。


曳き手もかなり大変そうです。


警察官ミーティング。


山車は動きだけでなくその装飾もポイント。中には重要文化財として指定されているような貴重なものも。


ペルシャ絨毯の柄にそっくりですが、はるか昔は、中近東の文化がシルクロードを伝って日本に入ってきていたようです。


さらに、各山車の後部は「見送り」と呼ばれるかなり豪華なタペストリーをかけています。こちらは細やかなクジャクのタペストリー。


かなりヨーロッパ風。


エジプトな香りのする見送りもありました。


3時間にわたった山鉾巡行もこの「南観音山」で最後となりました。


最後の山を待ち受ける観客。


長い待ち時間の間に引き手も疲れてしまったのではないでしょうか。


最後の最後の「よーいとせー!」


少しずつ角度を変えていきます。


無事に曲がって行きました。


派手さ、華やかさを目的にして見に行くとかなりのスローさに少し肩すかしをくらうかもしれません。はるか昔に思いをはせながら夏の訪れを感じるにはちょうどいいイベントだといえるのではないでしょうか。

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in 取材, Posted by darkhorse_log

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