メモ

渋滞中に広告や好きな野球チームの名前を表示できる「デジタル・ナンバープレート」


上の写真のカリフォルニア州のナンバープレートは「ネイト・ライダー」と読めるようですが、これは80年代のテレビシリーズ「ナイトライダー」で知られる俳優デビッド・ハッセルホフのもの。北米やイギリス、オーストラリア、ヨーロッパの一部の国ではこのように自分の好きな文字や数字の組合せを選べる「ヴァニティ・プレート」も自己表現の場の一つとなっていますが、その一歩先を行く「デジタル・ナンバープレート」がカリフォルニアで導入されるかもしれません。

自動車の後部のナンバープレートをスクリーンにし、渋滞時などに後ろの車に向け広告を表示することにより、州の収入とすることが検討されています。


詳細は以下から。California mulls digital number plates with adverts to tackle deficit - Telegraph

I’m Drivin’ It: California Ponders Ad-Supported Electronic License Plates | Techi.com

「デジタル・ナンバープレート」は走行中は安全のため通常のナンバープレートのように車のナンバーを大きく表示するのみですが、渋滞や赤信号などで4秒以上停止すると、後ろの車に向けて広告を表示し始めます。広告主は州の車両登録部局(California Department of Motor Vehicles)から広告スペースを購入することになるようです。

ドライバーは自分の好きな言葉や応援するスポーツチームの名前などを表示し、ヴァニティ・プレートやバンパー・スティッカー感覚でカスタマイズすることもできるほか、緊急時には交通情報や行方不明者の情報などの表示にも使われるとのこと。広告などの表示中も車のナンバーは常時小さく表示されるそうです。

イメージ的にはこんな感じでしょうか。


カリフォルニア州Curren Price上院議員は「わたしたちは追加収入を生むクリエイティブな方法を模索しているのです。テクノロジーとニーズの融合により、カリフォルニアが時代の先駆者となる機会でもあります」と語っています。

州の政治家により採決される予定の法案は、導入の前に安全試験の予算を得ることができます。サンフランシスコの会社Smart Plateがすでにこの「デジタル・ナンバープレート」の開発に着手しているとのことです。

Smart Plateの社長Conrad Jordan氏は「これは自動車を動くビルボードにしようということではなく、ドライバーが優良な組織(広告主)に対する支持を表明するプラットフォームを作ろうという発想なのです」と語っているので、嫌いな企業の広告はドライバーがボイコットできるようになるのかもしれません。

停車時のみとはいえ脇見運転の原因となるのではないか、犯罪者が簡単に車のナンバーを偽装することができるようになるのでは、プレート自体が盗難の対象となるのではないか、などといった懸念の声が早くも多数上がっているこの「デジタル・ナンバープレート」ですが、190億ドル(約1兆7000億円)の財政赤字を抱え、のどから手が出るほど追加収入が欲しいカリフォルニア州なので、導入費用と広告収入のバランス次第では実現する可能性が十分にありそうです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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