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プロゲーマーは戦闘機パイロット並みの反射神経とヘビースモーカー並みの肉体を持つ


トップレベルのプロ・ゲーマーは賞金やスポンサー契約などにより年間数千万円を稼ぎ、生まれ持った素質と日々の鍛錬により腕一本で食べていくという、アスリートにも似た生き方をしているようですが、では、ビデオゲームも極めれば「スポーツ」と言えるのでしょうか?

プロゲーマーとプロスポーツ選手の精神と肉体を比較したエセックス大学の研究により、意外な事実が明らかになりました。

Computer gamers 'have reactions of pilots but bodies of chain smokers' - Telegraph
http://www.telegraph.co.uk/technology/video-games/7808860/Computer-gamers-have-reactions-of-pilots-but-bodies-of-chain-smokers.html

競技的ビデオゲームは「エレクトロニック・スポーツ」や「サイバー・スポーツ」などと呼ばれることもありますが、実際のトップ・アスリートとトップ・サイバーアスリートにはどのような肉体・精神的資質の共通点や相違点があるのかを調べ、ゲームは「スポーツ」と呼べるかどうか検証するため、エセックス大学のDominic Micklewright博士らは複数のプロゲーマーに生理学的・心理学的検査を行いました。

その結果、サイバーアスリートの精神的特性や頭脳の明晰(めいせき)さはプロスポーツ選手に匹敵し、視覚的刺激への反応速度は戦闘機のパイロットに近い速さだったとのこと。


しかし、残念ながらサイバーアスリートたちの肉体的な健康状態は驚くほど低いものだったそうです。

ある20代の男性トップゲーマーは、外見的にはやせ形で健康的な、持久力系のアスリートに似た体形をしていたのですが、テストの結果肺機能と有酸素的な持久力は60代のヘビースモーカー並みだということが判明しました。

Micklewright博士は、「この年齢なら、もっとずっと体力があり健康であるべきなのです。1日10時間もスクリーンの前で過ごすプロ・ゲーマーにとっては職業上仕方ないことなのでしょうが、このようなライフスタイルにより、将来的に心臓病のリスクが高まるなど、長期的な影響があることも考えられます」と語っています。

1日10時間のゲームはプロゲーマーにとっては職業上避けられない健康リスクかもしれませんが、ゲーム好きの子どもたちの座りっぱなしの生活についてMicklewright博士は警告しています。「子どものゲーム時間は、小児肥満や後年の心臓病のリスクと強く相関します」

アスリートとサイバーアスリートの健康状態の違いは予想を上回るレベルだったようですが、それ以外では実に多くの共通した特性を持つことにも、Micklewright博士は驚かされたそうです。

「反射速度、運動技能、競争心、感情面などはかなり近いものでした。エリートスポーツ選手はポジティブな感情のレベルが並外れて高く、落ち込みやけん怠などのネガティブな感情のレベルが並外れて低いのですが、プロゲーマーでも、スポーツ選手ほど顕著ではありませんが同様の特性が見られました」と語るMicklewright博士。「ビデオゲームもスポーツも競争的であること、技能を要求されること、明確なルールを持つことなど多くの共通した性質がありますが、ビデオゲームでは体を激しく動かさないという決定的な違いが、ビデオゲームを『スポーツ』から除外しています」

「しかし、スヌーカーやダーツなど、ビデオゲーム同様高い技能を要求されるものの肉体的ではない、境界線にあるような競技も、『スポーツ』と呼ばれています。最終的には何を『スポーツ』と呼ぶかは社会的に定義されることです」

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in ゲーム, Posted by darkhorse_log

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