約15億円の宝くじを当てた男性、当選金を全部使い切ってもとのゴミ収集の仕事に戻る

イギリスで970万ポンド(約1540万ドル＝約15億円)の宝くじを当てた男性が、その当選金をすべて使い切ってしまい、元々やっていたゴミ収集人の仕事に戻ったそうです。970万ポンドは豪邸や自動車の購入のほか女、ギャンブル、薬物などに使い、相当な浪費生活を行っていたようで2010年2月に破産してしまいました。しかし、そんな現状について彼はまったく後悔していないとのこと。

詳細は以下から。
Bin of the chavs: Lotto lout Michael Carroll set to return to old job after blowing ₤9.7m win | Mail Online

ノーフォークに住むマイケル・キャロルさん(26)は2002年、18歳の時に宝くじで970万ポンド(約15億円)が当たりました。しかし、このお金が彼の人生を狂わせてしまいます。

当選時の様子。

キャロルさんは「宝くじが当たって以来、僕のお金のあとにはハゲタカがついてきていたんだ」と過去を振り返りました。彼は家を買い、車を買い、ドラッグ、ギャンブル、女遊びへと溺れていきました。何百万ポンドものお金を家族や友人に配ったり、数十万ポンドをドラッグにつぎ込んだりもしました。2003年の終わりまでキャロルさんは毎日のように2000ポンド分のコカインを吸い、32万5000ポンドの豪邸でドラッグパーティーを開きました。こんな行き過ぎの生活に彼の妻Sandraは幼い娘Brookeを連れて出て行ってしまいましたが、それをキャロルさんは警告だとは受け取らず、売春婦らとの暮らしを続けました。

今はガールフレンドのGemma Peakeさんとの間に子どもを1人もうけて暮らしているキャロルさんですが、かつては性欲を満たすため1日に4回、8年間合計で2000名以上と寝て、10万ポンドを使ったことを自慢していたそうです。「ドラッグのおかげで朝晩ずっと寝ないことがあったけれど、そういうときはずっと女といたよ」とキャロルさん。ドラッグとセックス漬けの日々に落ちていったときのことを「あのころはただ3つのことだけ考えてた。ドラッグ、セックス、金だ」と語りました。彼は金や宝石をトレードマークにして「King of Chavs」というフレーズで飾り立てた黒いメルセデスを乗り回していました。ドラッグパーティーで壊した家は何千ポンドもの修理費がかかり、ドバイの不動産取引で8万ポンドを失いました。100万ポンドは犬と馬に使い、自分の好きなフットボールクラブのレンジャーズに100万ドルを投じました。

やがて、2008年には手元にあるお金が50万ポンドまで減ったため、40万ポンドの高級車群を売り払いましたが、その利益もぜんぶ使ってしまいました。2010年2月に破産を宣告されたキャロルさんは、Mail紙に対して「パーティーが終わって、現実に帰ってきたのさ。僕は2枚の1セント銅貨をこすり合わせるのが好きなんだけれど、もうそんなお金すらもないよ」と語りました。破産後、彼は週42ポンド(約5500円)の失業手当で暮らしていましたが「100万ポンドよりもこの42ポンドを頼りに生きていく方がカンタンだってわかったよ」といい、「すべてが終わって嬉しいよ」と続けました。

キャロルさんは粗野な若者として”札付き”の状態。2004年に薬物療法を拒否したためコカイン所持の罪で5ヶ月収監されたほか、乗り回していたメルセデスからボールベアリングを発射して何千ポンドもの損害を与えたとしてASBO(反社会的行動禁止令)でも捕まりました。

2004年、法廷に姿を現したCarrollさん。

その際、ウエストノーフォーク周辺400マイル四方で他人を怯えさせたりしてはならないという合意が行われました。これは、逆に彼が誰かに脅されたりするのから身を守るのにも役立っていましたが、2008年に暴漢が彼の飼っていた12匹の犬を殺害してからは家に帰っていないそうです。今、その家は廃墟と化し、プールはゴミで埋まっているとのこと。

今、キャロルさんは昔やっていたゴミ収集人の仕事に戻っています。彼は「普通の人と同じように働いてお金をもらうことにしたんだ」と週200ポンド(2万7000円)の仕事に従事。「かつての友達に会いたいね……くじが当たる前は、すごくいい笑いができてたんだ。あの時に戻りたいね」