メモ

高校生のほとんどがテストやレポートでズルをするが、それをズルだと感じていない


テストで人の答えを見るといったあからさまなカンニングから、先にテストを受けたクラスの友人に問題を教えてもらう、宿題を手分けしてする、答えを友人から写す、本を読まずに映画化されたものを見て読書感想文を書く、といった「ズル」まで、高校生のほとんどが何らかの学問上の不正行為を行ったことがあるという調査結果が出たそうです。

しかも、テストのカンニングなどは不正行為であると知りつつ行う場合がほとんどですが、レポートや宿題に関しては、不正行為であるという認識を持たずにズルをしている生徒も多いとのこと。


詳細は以下から。Most high schoolers cheat -- but don't always see it as cheating, study finds

ネブラスカ大学リンカーン校の教育心理学者Kenneth Kiewra教授らは、アメリカ中西部の高校の11年生(日本でいう高校2年生)100名を対象に、テスト・宿題・レポートでの不正行為に対する認識と、実際にやったことがあるかという経験を答えてもらう匿名のアンケート調査を実施しました。

「大抵の生徒たちは、何が不正行為とみなされるかはわかっています。不正行為であることを理解しつつも構わず行う故意犯なわけです。多くの生徒がテストや宿題・レポートを書く際などに不正行為を行っています。しかし、中には『不正行為である』という認識を持たずにやっているケースもあるのです」とKiewra教授は語っています。

調査結果では、生徒たちに「不正行為である」と明確に認識されている行為と、多くの生徒が「不正行為でない」と感じているグレーゾーンに入るような行為があることが明らかになりました。しかし、不正行為と理解しているか否かにかかわらず、する時はする、というのが現状のようです。

たとえば、「テスト中にほかの人の答えをチラ見する」行為は89%の生徒が不正行為と認識しているにもかかわらず、87%もの生徒が一度はやったことがあると答えたそうです。また、「テスト中に誰かに答えを教える」は94%の生徒が不正行為と認識しているものの、74%は経験があるとのこと。

「不正行為である」という認識が十分に行き渡っていない行為としては、「自分が受けたテストの問題を、まだそのテストを受けていない友人に教える」ことを不正行為と理解している生徒はわずか47%で、7割近くの生徒が経験者でした。

Kiewra教授は「調査結果は、生徒たちの不正行為に関する意識は努力する必要の有無に結び付けられることを示唆しています。たとえばテストの問題を友人に教えることは、答えを教えることよりは悪くないと考えられがちです。問題を教えられた友人は、それを自分で解くという労力は割く必要がありますから」と述べています。

また、一般的にテストでの不正行為と比べ宿題やレポートでの不正行為の方が、不正か否かという認識に生徒たちの間でばらつきがあったそうです。具体的には、「家庭で受けるタイプのテストを友人と協力して解く」は62%の生徒が不正行為と認識(経験者は51%)、「宿題を手分けしてする」を不正行為と考えるのはわずか23%(経験者91%)、「本を読まずに映画化されたものを見てレポートを書く」を不正と考えるのは39%(経験者53%)、といった数字が出ています。

また、調査結果は、教室の外で行われる行為に対しては「不正行為である」と判断する基準が甘いということも示しています。Kiewra教授によると、これは教室内で不正行為を働く場合と比べ発覚するリスクが低いためだと考えられるそうです。

「教師たちは生徒に何が不正行為であるのかを具体的に伝え、理解させる必要があります。しかしそれだけでは不正行為は減らないでしょう。もっと厳しく見張り、取り締まる必要があります。生徒たちは、不正行為とわかっていても、ばれなければやるものなのです」とKiewra教授は語っています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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