競馬の基本的な部分からちょっとマニアックな知識までを教えてくれる、東京競馬場地下道イラストいろいろ


ダービースタリオン」や「ウイニングポスト」といった競馬を題材にしたゲームがあるため、実際に競馬場に行ったことはなくても競馬がどんなものかは知っているという人は少なくないと思います。「競馬に興味のない人でもOK、JRA東京競馬場の馬場内は200円でかなり楽しめる」で紹介したように、赤えんぴつを耳に挟んだおっちゃん達が声を張り上げているイメージは今や昔のこと、すでに競馬場はまるでアミューズメント施設であるかのように家族連れが訪れたりしています。

しかし、やはり競馬のことをあんまり知らないと「競馬場に行ってみよう」という気にならないのも事実。東京競馬場の地下道には、そんなライトユーザーでもわかるように競馬の基礎的な部分からちょっとマニアックな知識までを教えてくれるイラストが描かれていました。

詳細は以下から。
イラストがあるのはフジビュースタンドと馬場内を結ぶ地下道。


競馬には多くの人が携わっています。まず、競走馬を生産する人たち。


生まれた馬を、レースで人を乗せたりするために育成する育成牧場。


蹄の摩耗を防ぐため、馬に蹄鉄を履かせる装蹄師。馬は生き物なのでみんな同じ蹄鉄というわけにはいかず、それぞれ細かく作り分けられています。たとえば、最も最近の三冠馬であるディープインパクトはもとの蹄が薄くて釘を使って蹄鉄を固定すると神経を傷つける恐れがあったため、装蹄師が特殊な接着剤で固定する方法を編み出したとのこと。


競走馬の所有者である馬主。


厩舎を持って馬主から競走馬を預かり、レースに向けて様々な調教を行う調教師。


厩舎で競走馬の世話をする厩務員。


そして、それらを愛して応援するファン。


中央競馬で走っている馬の品種はサラブレッド。サラブレッドはみんな血統登録が行われており、必ず血統書が存在しています。もしも8代以内に出所不明の血統が混じっていたら、その馬はサラブレッドとしては認められないというわけです。


サラブレッドは人間と同じように、出産は1年に1度しかできません。子どもがお腹の中にいる時期は11ヶ月ほどで、だいたい2月から5月に出産が行われます。


競走馬となるために、仔馬は生後半年ほどで離乳することになります。


それからしばらくは仲間同士で放牧されます。


そして、1歳ぐらいになると競走馬として人を乗せたり指示に従ったりするための訓練を受けます。ゲームではみんなこのあたりは順調にクリアしてくれますが、実際にはこの時点で競走馬として向いていないと判断される馬もいます。


2歳になると厩舎に所属し、関東なら茨城県の美浦(みほ)、関西なら滋賀県の栗東のトレーニングセンターでさらに調教を受けます。


馬にはいろいろな表情があります。


牧場見学などに行くと、だらーんと眠そうにした馬を見ることがよくあります。


馬の体の名称いろいろ。人間の体のツボのようにいろいろな場所に名前がついていますね。


顔つきも人間と同じように一頭一頭違います。


レース中に確認することは不可能ですが、「夜目」という進化の痕もあるそうです。


実際に鞍を自分でつけることはなさそうですが、鞍を乗せて腹帯が通る部分は帯径というそうです。


おとなしい馬も多いですが、草食動物だけに臆病な面もあるので、もし触る機会があったとしてもあまり馬を驚かせないようにしましょう。


首筋をなでられるのは好きなようです。


ジョッキーのあれこれ。定年はありませんが、やはり体力のいる仕事なので、だいたい50代までには引退しているような印象。


実は馬がつけているゼッケンだけで、どんな種類のレースなのかを知ることができます。昔のVTRを見るときには参考になるかも。


メンコをつけるのは自由。顔が汚れるのを嫌う馬がいるため、それを防ぐためにつけているというケースもありますが、中にはオシャレのためというのもあるそうです。


オシャレなたてがみの馬はけっこう見ることができます。このあたりにも個性が出ていますね。


後ろが気になったり、自分の影が気になったりしてレースに集中できない馬もいるので、そういう状況を改善するためにいろいろな馬具があります。シャドーロールといえば、90年代の三冠馬・ナリタブライアンは常にシャドーロールを付けていたので、「シャドーロールの怪物」と恐れられました。


尻尾のところに赤いリボンをしている馬がいますが、これはオシャレではなく蹴り癖があることを周囲に注意しているもの。80年代半ばに活躍したダービー馬・シリウスシンボリがまさにこの蹴り癖のある馬で、1988年の毎日王冠ではゲート入り直前にレジェンドテイオーダイナアクトレスに蹴りを入れ、このうちレジェンドテイオーはレースに出ることができなくなったという事件もありました。


ここからは馬にまつわるクイズになっています。まず「白毛はどれ?」


かつてアイドルホースとして若いファンを集めたオグリキャップの体は白かったですが、あれは芦毛の色が年を経て薄くなったもので、白毛は生まれたときから真っ白です。また、肌がピンク色なのが特徴(ただしアルビノではない)。ということで、正解はB。

「本当の親子じゃないのは?」


ABO型血液型でいうと、O型の子どもが生まれてくるためには両親がともにO型の要素を持っていないといけない(AO型・BO型・O型)のと同じようなケースがサラブレッドの毛色にもあります。それは栗毛と栗毛の子は必ず栗毛になる、というもので、Aのように鹿毛(かげ)の子どもが生まれることはありません。また、芦毛も両親のいずれかが芦毛因子を持っていないと発現しません。

「この中で一番速く走っているのは?」


後ろ足の蹴り上げ方を見るとわかりやすいですが、最も早いのはD。逆に、ゆっくりなのはC。「カッポカッポ」という擬音で表せそうなのがBとC、「パカラッパカラッ」という音になってくるとDになる、というようなイメージです。

「これは何の道具でしょう?」


馬をおとなしくさせるときに使う鼻ネジです。鼻をつねることで、注意をそちらに向けているのでしょうか。

「この中で間違っているのは?」


サラブレッドの場合、人気の種牡馬だと年間に100頭以上に種付けを行っていますが、先ほど紹介があったとおり産むのは1年に1頭だけなので、母親が基準になります。父親も母親も同じ馬だと全兄弟、違う父親の場合は半兄弟と呼んだりします。

「サラブレッドの最高速度は?」


だいたいガゼルにちょっと劣るぐらいの時速60km~70kmぐらいだそうです。チーターの説明に書かれているアイビスSD(サマーダッシュ)とは新潟競馬場の芝1000mの直線コースで行われるレース。確かにチーターの速度ならスタートダッシュは早そうですが、1000m保たないのが問題ですね。

最後は間違い探しです。


ゼッケンの色が存在しないもの、ヘルメットが迷彩、ムチがはえたたき、勝負服が半袖(本当は長袖しかない)という4つはともかく、馬がサラブレッドじゃないのは卑怯だと思います……。

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in 取材, Posted by logc_nt