取材

缶コーヒーもLANも万博から広まった、大阪の万博記念公園にオープンした「EXPO’70パビリオン」に行ってみた


1970年3月14日から9月13日までの6ヶ月間開催され、総入場者数は6000万人を超えた大イベント日本万国博覧会。今では当時のパビリオンもほぼ全て撤去・移設されて公園化されていますが、唯一残っていた鉄鋼館が万博を記念する「EXPO'70パビリオン」としてリニューアルオープンしました。

館内では缶コーヒーやLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)、電気自転車など日本万国博覧会から広まったものについての資料や、当時展示されていたオブジェなどが見られるようになっていて、当時の熱狂ぶりを知らない人でも面白みのあるパビリオンとなっていました。

詳細は以下から。
モノレールの万博記念公園駅から見える太陽の塔。


EXPO'70パビリオンに入るためには、まず万博記念公園に入る必要があります。


入園料は高校生以上が250円で、小中学生は70円。券売機で買ったチケットを駅の自動改札のような機械に通して入ります。


園内に置かれていたパビリオンの看板。


旧鉄鋼館をリニューアルしたEXPO'70パビリオンの外観。


リニューアル前はこんな感じでした。


館内の1階エントランスの「ホワイエ」は無料で見られます。


ホワイエにあるエキスポタワー展望室の一部。


内部はこんな感じ。


エキスポタワーの模型が中心に飾られています。


鉄鋼館に展示されていた彫刻家フランソワ・バシェによる「池田フォーン」の復元品。


当時の会場を再現した模型。


5つの円が集まる形の日本政府館。


東宝の特撮スタッフによる360度の映像が人気だった三菱未来館。ここまでが無料で見られるところ。


2階の展示を見る場合は200円の入場券を館内の券売機で購入します。


人が多い日は整理券が配られることもあるそうですが、この日は普通に券売機の前に並んで入場券が買えました。


受付で入場券を渡してもらえるチラシ。当時の雰囲気を感じさせる色合いの印刷です。


会場中央口付近のエントランスゾーンの模型。目が光る太陽の塔が印象的。


当時の資料などが集められたエリア。


夕焼けの雰囲気を出そうとしているのか、オレンジのライトと赤色の壁や床が広がっています。


大人の普通入場券は800円。


当時の新卒初任給が大卒男子で3万1200円、高卒男子で2万4378円という時代なので、800円といえども安いわけではなく、今で言えば東京ディズニーランドやUSJのような大きいテーマパーク並の入場料です。


大蔵省が製造した記念メダル。


完工引き渡し式典で使われた「施設の鍵」。


博覧会終了後閉鎖され、未公開となっていたスペースシアター。


シアターの座席には近づけず、窓から見ることができる状態でした。


変化するライティングなどを鑑賞することができます。


当時の鉄鋼館の模型も置かれていました。


壁にずらずらと並べられている様々な記録。エキスポ会場で出産した人も1人いたようです。


待ち時間を表示していたパネル。


テーマ館としての太陽の塔を模したエリア。


太陽の時計の模型。


模型の上には太陽の塔正面の不機嫌そうな顔が飾られています。


太陽の塔内部にあった生命の樹は292体の生物模型が時代毎に飾られていました。


「生活セクション」に展示されていた「渦巻都市」。ソ連の建築家アレクセイ・グトノフの描いた未来都市を形にした模型です。


当時テーマ館地下にあった「手の椅子」。


様々なパビリオンで入場客をエスコートしていたホステスの衣装。


当時の会場内では外国人ホステスも登場していたそうです。


三洋電機が開発した電気自転車。今では市販されるレベルになっていますが、当時からすでに存在していて報道関係者に貸し出されていたそうです。


こちらは電気自動車。当時の会場内の交通機関として使われていました。


パビリオンの3Dモデルなどのデータが見られるパソコンコーナー。


パビリオンを再現したペーパークラフトも多数。建物の高さナンバーワンのソ連館。


サザエさん一家が万博に行くという話で、サザエさんたちが入館していた東芝IHI館。


日本万国博覧会から広まったものも多数あったようで、まとめられていました。


ヨーグルト。それまでも甘いヨーグルトはあったのですが、ブルガリア館に展示されたヨーグルトから明治乳業のスタッフがヨーグルト菌をもらい、1年後に商品化。プレーンヨーグルトが発売されることになりました。


ドンク」が万博で売ったフランスパンの売り上げは1億7千万円。これがきっかけでフランスパンの知名度が上がったそうです。


日本万博博覧会では日本で初めて大がかりな情報通信システムを使い、入退場者数のチェックなどを行ったそうです。


UCCが開発した缶コーヒー。当時はビン入りのコーヒー牛乳などがメインで缶入りの飲料は少なく、開発当初は売れないという状況でしたが、万博会場で飲んだ人から注文が殺到して爆発的な売れ行きとなったそうです。


面倒くさがりには待望のウルトラソニック・バス(人間洗濯機)。洗浄から乾燥まで自動で行ってくれる優れものですが、これはまだそれほど普及していません。


パビリオンは取り壊されたものが多いですが、移築されたものもあります。残されたパビリオンの行方をリスト化しているサイトもあります。


館内では当時の資料が募集されていました。


撮影しながらでも1時間ほどで見終わるぐらいの広さで、当時の規模の大きさに比べるとわずかなスペースですが、日本万国博覧会にあったエネルギーが感じられる展示でした。休日にこのパビリオンだけを目的に行くと、時間をもてあましてしまう感じですが、公園内の散策なども兼ねての見学であれば十分に楽しめる内容となっています。

パビリオン内の様子のムービー。上記で紹介している以外にも多くの資料が見られます。

万博公園のEXPO'70パビリオン内の様子 - YouTube


桜が咲いている時の万博記念公園は花見客が一杯。朝はそれでもまだ人が少ないですが、昼を過ぎると桜の下や広場はシートがびっしりと並んでいました。


花見の季節は夜になると桜のライトアップも行われるので、夜桜を楽しみたい人なども行ってみてください。

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