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Windowsの中にある謎の音楽ファイル「onestop.mid」の作曲者は一体誰?


先ほど「Windowsに標準で入っている謎の曲について」ということで、「C:\WINDOWS\Media\onestop.midのMIDIファイルが妙に手の込んだ作りの曲となっていて、今現在某所にて話題にされています。どうやら98から7までの全てのWindowsのOSに入っているらしく(略)」というタレコミが来たので、実際に聴いてみたところ、静かだがインパクトのあるRPGのような出だし、そして全体的にストーリー性を感じる良くできた曲となっていたため、「onestop.mid」「flourish.mid」「town.mid」の作曲者について調べてみました。

詳細は以下から。
「onestop.mid」などのファイルはWindowsフォルダの中のMediaフォルダに入っており、順にフォルダを開いていくか、「ファイル名を指定して実行」から、

C:\WINDOWS\Media\onestop.mid
と入力することで見つけることが可能です


実際に自分で聞いてみるのが早いのですが、ファイルお掃除系のソフトを使うとこれらのファイルがゴミファイルとして一掃されていることもあります。しかし、YouTubeにアップロードされているので、試しにサクッと聞くことが可能です。

YouTube - Onestop.mid - Windows ME/XP/Vista (Sound Blaster 16 Yamaha OPL3 FM MIDI)


YouTube - Flourish.mid


YouTube - Flourish.mid & Town.mid - Windows ME/XP/Vista (Sound Blaster 16 Yamaha OPL3 FM MIDI)(後半がTown.midです)


この「onestop.mid」がどれだけすさまじいかというと、MIDIシーケンサーなどで読み込むとわかりやすく、以下のような感じです。

YouTube - Onestop.mid


また、以下のサイトでMIDIファイルそのものがダウンロード可能となっています。

MIDI Music Collection - Onestop.mid

MIDI Music Collection - Flourish.mid

MIDI Music Collection - Town.mid

で、誰が作曲者なのかというと、これらのファイルをバイナリエディアタやテキストエディタ、あるいはMIDIを開くことのできるソフトで調べると判明しますし、以下のページにも書いてあります。

The Mystery of the 3 .mid Music Files in Windows 7 | The Windows Club

まず「onestop.mid」の作曲者はDavid Yackleyという人で、シアトルを中心に活動していた作曲者・編曲者・キーボードプレイヤーとなっており、教会の典礼音楽を担当するディレクターでもあったようです。公式サイトによるとマイクロソフトで働いたこともあるそうで、1996年にシアトルに来るまでもともとはオハイオにいたが、ローチェスター、ニューヨーク、アトランタ、ジョージアとあちこちを移動し、今に至るそうです。

ちなみにDavid Yackley氏はこんな人です。


MSDNの「DirectMusic Producer Version 7.0: インタラクティブなオーディオコンテンツを作成するための新機能」「DirectMusic: DirectMusic による新しい可能性の創造」というドキュメントも1998年に書いており、特に後者の文書にはかなりすごいことが書いてあります。

メディアにおける音楽

音楽は、私たちの日々の情調的な生活において、重要な役割を果たしています。仕事においても、遊びにおいても、音楽と情調は強力で分かちがたいパートナーなのです。しかし、サウンドは単に情調に影響を与えるだけでなく、認知も変化させます。たとえば、オーディオ品質が私たちのグラフィックス品質の認知に影響を与えるという報告もあるのです。これは、貧弱なオーディオ品質が、マルチメディア アプリケーションのグラフィックスの品質も悪いとユーザーに思わせることになる、ということを意味しています。その反対に、良い品質のオーディオが提供されれば、ユーザーはアプリケーションのグラフィックスを好意的に受け止めることになります。

映画は、長いこと音楽の力を利用して見ている人の情調に訴え、認知を具体化させてきました。ホラー映画であれば、音楽の用途はリアリスティックにはならないでしょうが、恐ろしげな目に見えない世界にあなたを引きずり込むこともできるのです。音楽は時間と場所を伝え、キャラクタの動機、考え、恐れを露わにします。画像とサウンドの組み合わせは、多くの場合、それぞれを集めたものよりも多くの現実味を生み出すものです。

また、広告も音楽の力を利用して販売や購買意欲を高めています。テレビコマーシャルは製品についてあなたが知りたいことについては必ずしも伝えません。むしろ、その製品についてあなたに感じてほしいことを知らせるのです。ほんの短い小節で、音楽は聴く人に対して製品や企業について好感を持たせることができます。ほんの短い小節で、音楽は企業イメージを作ることができるのです。曲を口ずさみ、その気になり、製品を買うのです。

音楽の歴史についても触れられており、参考になります。

簡単な (音楽の)歴史

テクノロジーは芸術の革命において、常に明確な役割を担ってきました。それは音楽においても同じです。今日の音楽は、クリストフォリ、アドルフ・サックス、レス ポールたちの革新的な楽器なしには奏でられないでしょう。確かに、最新の技術的な開発の中で最も注目すべきことが、今日の音楽の多くの表現にも見られるのです。

1960年代から 1970年代に改良され、幅広く浸透したシンセサイザ テクノロジーは、新しいサウンド、テクスチャ、サウンド操作の手段を提供しました。その効果は、ビートルズからスイッチドオンバッハまでと遠大です。シンセサイザが音の品質を改良するにつれ、その展開はさらに多方面に渡ってきました。今や、アコースティック サウンドと電子的サウンドをミックスさせるのは、ほとんどの音楽スタイルで一般的です。

1982年に確立された MIDIプロトコルは大きな開発でした。MIDIは電子楽器が他の楽器とやりとりをすることを可能にし、さらに重要なことに、コンピュータとのやりとりを可能にしました。一般の作曲家たちは、レコーディングの過程すべてを制御できるホーム スタジオを作るようになりました。MIDIによって、ミュージシャンは電子的なオーケストレーションをフルに作成でき、楽譜が記録され、電子音楽を配布する経済的な手段が提供されるようになりました。MIDIは、シーケンス化されたインダストリアル ミックスから華麗な電子サウンドトラックまで、1980年代の "サウンド"に多大に貢献してきました。その貢献は、不正確な音色定義によって損なわれることがあり、これは、MIDIファイルがランダムなサウンド カードで再生されるときに発生することがありました。多くの人が "MIDIは音が悪い"と言っている原因はこの部分の弱さでした。また、MIDIは対話型の要素に対するサポートがなかったので、かなりの部分で制限されていました。

1990年代になると、サンプリング テクノロジーは、広範囲に広まりました。サンプリングは作曲家が従う 2つの明確な方向を作り出しました。1つの方向では、アコースティック インストゥルメントと電子的インストゥルメントの豊富にレイヤ化されたデジタル レコーディングを作成する技術が作曲家にもたらされました。もう 1つの方向では、一種のクリエイティブな盗作を助長して、以前レコーディングされたアーチストのリックやグルーブを作曲家が "拝借"して、新しい作曲を行うようになりました。

サンプリングはヒップホップや、ダンス ミックスを"回す"ディスク ジョッキーの作品では傑出していますが、レコーディングや音楽業界ではその用途は広範囲です。サンプリングは "レトロ"なグルーブの再流行に直接影響したのです。

サンプリング テクノロジーをサポートするいくつかの形式は PC上で利用可能です。これらの中で最も一般的なのは WAV (.wav)形式です。この形式によって、高バンド幅のサウンドのデジタル レンダリングが可能になります。WAVファイルの弱点は、音楽演奏を経済的に配布する標準がないことでした。


また、「flourish.mid」「town.mid」の2つはNathan Grigg氏が作曲したもので、彼は主にゲーム音楽の作曲をしていて、「Aliens vs. Predator 2」「F.E.A.R.: First Encounter Assault Recon: Extraction Point」「Condemned: Criminal Origins」「F.E.A.R.: First Encounter Assault Recon」「No One Lives Forever 2: A Spy in H.A.R.M.'s Way」などを担当しています。

ちなみに、「Windows XP Media Center Edition」にも変わった曲が4曲入っており、以下のマイクロソフトのページからダウンロード可能で、作曲者は「Press the Green Button」となっています。

Windows XP Media Center Edition : メロディ

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in メモ,   動画, Posted by darkhorse

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