「true tears」BD-BOXの画質は1080pではなく1080i、スペック誤表記でバンダイビジュアルが謝罪

2009年8月に行われた「あなたの力でBD化プロジェクト 第一弾(アニメ編)」で選ばれ、ブルーレイBOX化が決定した「true tears」。2010年1月には無事予約入金数が2000件を突破して生産が決定し、購入した人はあとは商品が届くのを待つだけとなっていました。

しかし、発売まであと1ヶ月となった今になってスペックの誤表記が発覚、発売元のバンダイビジュアルがお詫びを発表する事態になっています。いったい「true tears」のBD-BOXに何があったのでしょうか。

詳細は以下から。
デジタルビート | 重要なお知らせ >> 「true tears Blu-ray BOX」 スペック誤表記のお知らせとお詫び

true tears Blu-ray情報

仕様がどうやら当初発表のものとは異なっているらしいと発覚したのは2月22日～23日ごろのこと。当初、映像スペックは「16:9 (1080p High Definition)」と表記されていましたが、その後、「16:9 (1080i High Definition) 一部16:9(1080p High Definition)」に修正されました。

バンダイビジュアルによると、映像特典の中に1080pの素材が含まれていて、これを本編のものと勘違いして表記してしまい、最終進行作業中に仕様の誤認に気付いたため訂正を行ったとのこと。もともと本編自体は1080iにて製作されており、収録されているのは最良のHDマスターをもとに行われたものだそうです。

以下に、仕様変更が発覚した直後のスレッドの様子がまとめられています。この時点ではまだバンダイビジュアルが上記の発表を行っていなかったため、オリジナル制作は1080pだったのにどこかでミスがあったのではないかという意見も出ていました。

今日もやられやく 『true tears』BD-BOXが仕様変更で困惑するスレ住人

「1080p」と「1080i」はいずれもハイビジョンテレビの映像形式の一つで、「p」は走査方式がプログレッシブ方式であること、「i」はインターレース方式であることを表しています。プログレッシブ方式とインターレース方式の違いはWikipediaにまとめられている通りで、プログレッシブは1コマを1回で表示しているのに対して、インターレースは1コマを1/2ずつに分けて表示しています。昔のテレビをビデオカメラで撮影するとちらついて映るのはテレビがインターレース方式だったからで、目で見ている分にはそこまで差を感じるものではありません。

「true tears」はDVDの売上はそれほどいい方ではありませんでしたが、これは高画質なBDでの発売を待っていたファンが少なからずいたためで、そのために画質劣化につながる1080pから1080iへの変更に敏感に反応したものだと考えられます。実際はオリジナル素材の時点で1080iだったようなので、ハイビジョン放送で楽しんだのと同じ画質で映像を楽しむことができそうです。

追記：
以下のサイトでは、BS11にて放送された当時のキャプチャを使用してインターレース特有の縞が出ていることを解説している書き込みを引用しています。

島津由乃のいつもイケイケ青信号！ Blu-ray BOX『true tears』は、1080pではなく1080iに仕様変更

オープニング画像のキャラクターの顔の一部を切り出したもの。顔の輪郭やその下の黒い線(服のライン)を見ると、縞々になっているのがわかります。

このほか、オープニングに出てくる小窓部分に縞が出ており、後半ではそれを修正しようとしてより縞々になってしまっていたという情報もあります。

ファンとしては、今回のBD-BOXでは1080pになることからこの縞々が解消されるのではないかと期待していたものの、収録されるのが1080i(＝放送当時と同じもの)なのでこの縞々が解消されないことを知り、納得がいかないと声をあげているという図式のようです。上記記事で取り上げられているスレッド内ではじょうはな座で行われた上映イベントの際にはきれいに修正されていたという話も出ています。

おそらく、このまま1080iのものが発売されると思われますが、果たして縞々はマシになっているのでしょうか。