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政治家のウェブ上の風評をクリーンにするサービスが登場、無料の「Web身体検査」も


Amazon.co.jpの悪質なレビューを削除するサービス2ちゃんねるの投稿を無理矢理削除し、100万円で書き込んだ個人を特定するサービスなどが登場していますが、これらの政治家向けバージョンとも言えるものが登場しました。

サービス内容は政治家の現在の風評調査から悪評とおぼしき内容を掲載しているサイトの非表示処理、さらには検索ワードの予測候補からのネガティブワードの削除と、細かい対処法は明記されていないながらも徹底しています。「ネット選挙が解禁されようとしている中、ネットでのリスクマネジメントの重要性が増してきております」ということなのですが、それが怪文書的な内容なのか、有権者からの批判の声なのかちゃんと判断しているのでしょうか。


詳細は以下から。政治家向け誹謗中傷対策ならエルテス

サービスを運営している「株式会社エルテス」のリリース情報。「Web身体検査はお済みですか?」と聞き慣れない造語を堂々と使っているため「Web身体検査」と検索してみたところ、このサービスのリリースが検索結果を1ページまるごと埋めてしまう勢いで表示されました。また会社概要を見てみたところ、取引先実績に政権政党や野党、大手広告代理店などが名を連ねていたのですが、それだけ実績と信頼のある企業だということなのでしょうか。


紹介ページの冒頭には「選挙前の風評被害対策ならお任せください!」との文字が。


サービスは主に3つのステップにのっとって投票日まで行われます。


Step1は「調査・分析」ということで、現状の検索結果から悪い評判を流しているサイトと支援者のサイトとを洗い出していくようです。また「経歴の見直し」も行うということで、具体的にどのような見直しを行うのかが気になるところです。


そしてStep2では1で洗い出した悪い評判を流すサイトを検索結果の下位に表示させるようにし、逆に支援者のサイトを上位に表示させるよう操作していくようです。「勝手連サイトの作成・押し上げ」も行うらしく、何らかの形で支援者サイトの立ち上げにもかかわっていくようです。


Step3ではここまで行ってきた「対策」がずっと効果を発揮するように、検索結果などを監視し、クライアントに報告するようです。また、法改正によってWebでの政治活動が認められれば、それに対する対策にも着手するとのこと。こうして、投票日までクリーンな情報を積極的に表示させることにより、好感度アップと支援者の増加を実現していくようです。


これ以降はサービスの特徴が紹介されています。個人名での検索結果を目視でチェックするということで、発注後2週間で最初の報告があり、その後も隔週で報告が行われるようです。この例では「告発系Blog」や「対立陣営の怪文書Blog」、「元支援者の嫌がらせ」が対策課題となっているようですが、告発と怪文書は同列に並べられるものなのでしょうか。


「悪評サイトの非表示」を行うということで、内容は「個人名で検索した際に表示される対立陣営やその支援者からの怪文書のような悪評サイトを下位に下げることで支援者離れを最小限に抑え」るというもの。ぱっと見クリーンな印象を有権者に与えることを目的としているようです。ところで、どうやって”撃退”するのでしょうか。


「関連ワード削除」では検索エンジンの検索語予想機能にネガティブな言葉が出ないよう操作するようです。「これにより潜在的な支援者が検索した際に余計な情報を閲覧する機会を減少させます(支援者増加!)」とのことですが、悪評関連のワードを「余計な情報」とひとくくりにしてしまっているところが危うい感じがします。


無料で誹謗中傷診断を行っているとのことで、リリース内容にあった「Web身体検査」というのはこのことなのかもしれません。今後選挙においてインターネットが利用されていく流れがあることからも、Web上の評判というのは気になるところではあるのでしょうが、学歴詐称の記録はWikipediaなどにまとめられていることなどから、あまりにも過剰な情報操作はかえって命取りになるのではないでしょうか。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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