広告

本日発売のVOCALOID2の新キャラ3種「SF-A2 開発コード miki」「氷山キヨテル」「歌愛ユキ」を早速歌わせてみた


本日12月4日よりAHSから発売されたボーカロイドは、アーティスト参加型の新シリーズの第一弾としてフルカワミキの声を元に制作した「VOCALOID2 SF-A2 開発コード miki」、音声合成エンジンVOCALOIDの開発に関わってきた実力派シンガーの歌声を元に制作したボカロ先生「VOCALOID2 氷山キヨテル」、実際の小学生の歌声を元に制作したボカロ小学生「VOCALOID2 歌愛ユキ」の3種。

一体どんな声なのか、初心者でも遊ぶことはできるのか、早速歌わせて、その声を聞き比べてみました。また、同時発売の文章読み上げソフトVOICEROID「月読ショウタ」(7歳)と「月読アイ」(5歳)の兄妹も実際にしゃべらせてみました。

ムービーは以下から。SF-A2 開発コード miki - VOCALOID2

ボカロ先生 氷山キヨテル - VOCALOID2

ボカロ小学生 歌愛ユキ - VOCALOID2

左から「VOCALOID2 SF-A2 開発コード miki」「VOCALOID2 氷山キヨテル」「VOCALOID2 歌愛ユキ」のイメージキャラクター。


「VOCALOID2」の起動時の画面はこんな感じ。


音符を入力する時は鉛筆ツールを選択。


曲を書き始める前にグリッドラインを表示させておくと入力しやすいかもしれません。「表示」メニューから「グリッドライン」をオンにします。


こんな感じで鉛筆ツールで音符を入力。


出だしの音の高さに迷ったときは長クリックするとその音が再生されるので、ボーカロイドの声域に合っているかどうか確認できます。


入力した音符の長さはカーソルが赤矢印になったときドラッグすると変えられます。


音符の長さの最小単位は左上の「LENGTH」から。デフォルトでは32分の1拍子になっています。もっと細かい音符を入力したい場合は64分の1拍子、または「オフ」にすると最小単位の制限なしに音符の長さを設定できます。


32も64も3の倍数ではないので、3連符を入力したい場合は「LENGTH」で「3連符」をオンにしたあと「QUANTIZE」(音の始めの位置を動かせる最小単位)も「3連符」にすればOK。


音の高さを変えたいときはドラッグ&ドロップで、入力した音符を消したいときは選択された状態(水色のとき)で「Delete」キーで消すことができます。そのほか「Ctrl」+「Z」でひとつ前の動作を取り消しなど、ふだんパソコンを使っている人なら感覚的に使えるショートカットキーも多数。


複数の音符を一気に選択したいときはツールバーから矢印ツールを選んで……


こんな感じで一気に選択。


同じフレーズを繰り返す場合にコピー&ペーストしたり、音階が途中からずれていた、といったときにも選択された状態でドラッグ&ドロップで一気に修正可能。


歌詞を入力するときは(最初の状態ではすべて「ア」と歌われます)音の始めの「a」をダブルクリック。


ひらがな・カタカナ・ローマ字(カタカナ発音)で入力できます。入力したらTabキーで次の音符へ進むので、割とサクサク入力できます。


ここまでで基本的な操作は一通りわかったので、試しにボカロ小学生「VOCALOID2 歌愛ユキ」に「アルプスいちまんじゃく」を歌わせてみました。右上の再生ボタンから再生。


YouTube - ボカロ小学生「歌愛ユキ」が歌うアルプスいちまんじゃく


音符1つにつき文字は1文字しか入力できないのですが(「じゃ」などは1文字とカウント)、軽く発音させたい「ん」なども32分音符に入れるとかなり自然に発音してくれます。


では次に3拍子の曲を歌わせてみましょう。最初の設定では4分の4拍子になっているので、左端までスクロールして「BEAT」という欄にある「4/4」という数字をダブルクリック。


拍子を入力して「OK」をクリック。これで4分の3拍子でも8分の6拍子でも自由に設定できます。


テンポを変えたい時は「TEMPO」の欄にある数字(デフォルトは120)をダブルクリック。


毎分20拍~300拍の間でテンポを設定し、「OK」をクリック。


曲の途中でテンポや拍子を変えたい場合はその位置の「TEMPO」欄や「BEAT」欄を鉛筆ツールでダブルクリックすればOK。


というわけでちょっとテンポが速めの3拍子の曲のサンプルとしてショパンの「華麗なる大円舞曲」を歌愛ユキに鼻歌的に歌わせてみました。ちなみに歌詞は全部「らん」です。
YouTube - ボカロ小学生「歌愛ユキ」に「華麗なる大円舞曲」を歌わせてみた


ここまで歌愛ユキに歌わせてきましたが、ボーカル音源が2つ以上ある場合は歌手を変更することも可能。テンポや拍子の変更の時と同様、一番左端までスクロールし、「SINGER」欄の一番左に表示されている歌手名をダブルクリックすると、歌手を選択できます。


せっかく3人いるので、ハモらせてみましょう。一番下の「TRACK」欄内で右クリック→「トラックの追加」を選択。


これで「TRACK」欄に「VOICE2」が追加されます。


それぞれの「トラック」というのはパート譜と考えればOK。ボーカロイドも人間と同様1人で和音は出せないため、楽譜をパートごとに分けてどの音を誰に歌わせるか振り分ける必要があるというわけです。2トラック以上あるときはこんな感じで重なって表示されます。太く表示されるのが現在編集中のトラック。


というわけで「VOCALOID2 歌愛ユキ」「VOCALOID2 氷山キヨテル」「VOCALOID2 SF-A2 開発コード miki」に試しにハモらせてみたのがこちら。
YouTube - 新ボーカロイド3種に「メヌエット」をハモらせてみた


せっかく3種の声が使えるので、それぞれの声質や発音の特徴や得意な音域などを聞き比べるため、「アヴェ・マリア」(バッハ/グノー)を3つのパートにわけて低音・中音・高音の担当者を入れ替えてみました。

これは「歌愛ユキ」に高音(歌詞のあるパート)、「氷山キヨテル」に中音、「miki」に低音を歌わせたバージョン。
YouTube - ボーカロイド聞き比べその1:アヴェ・マリア「歌愛ユキ」


「SF-A2開発コードmiki」に高音、「歌愛ユキ」に中音、「氷山キヨテル」に低音を歌わせたバージョン。
YouTube - ボーカロイド聞き比べその2:アヴェ・マリア「SF-A2 開発コード miki」


「氷山キヨテル」高音、「miki」中音、「歌愛ユキ」低音。
YouTube - ボーカロイド聞き比べその3:アヴェ・マリア「氷山キヨテル」


3つとも発音や強弱などは何もいじらず、楽譜を入力してただ歌わせただけです。ただ3人とも低音が苦手(低音でボリュームが低くなる)なようなので、各トラックのボリュームだけ調整してあります。「表示」から「ミキサー」を選択。


こんな感じでボリュームを調整。


トラックは最大16個まで作れるので、VOCALOID2では最大で16部合唱まで作成可能です。「ここに装飾音もうちょっと欲しい」といった時にトラックを増やして数小節だけ歌わせるということもできるほか、トラックの途中で歌手を変えることもできるので、「ここにmikiの声が欲しい!でもこれ以上トラック増やせない」といった時に「キヨテルここ暇じゃん」と気付いてその部分だけ歌手を変更して歌わせる、といったこともでき、可能性は無限大です。

というわけで、14トラックの合唱に挑戦。季節感のある「荒野の果てに」を歌わせてみました。

14トラックのうちわけは「キヨテル」が5人、「ユキ」が6人、「miki」が3人です。これも楽譜を入力して歌わせただけ、ミキサーも使っていません。
YouTube - 新ボーカロイド「ユキ」「キヨテル」「miki」に合唱させてみた


6トラックまでは合成しながら再生できるのですが、7トラック以上ある場合はCPUの負荷を減らすために先に合成する必要があるようです。


いきなり再生しようとするとこのようなエラーメッセージがでてきます。「OK」をクリック。


各トラック名の横にある「R(レンダー)」ボタンで合成できます。


トラックを編集した際はこまめに合成する習慣をつけておくといつでもすぐに再生できて便利かもしれません。


または「トラック」メニューから「全てのトラックを合成」を選択。


一気に合成することも可能です。


合成されたトラックは「ファイル」メニューの「書き出し」からWaveまたはVOCALOID MIDI形式で出力できます。


初心者の編集部員にはこのあたりが限界。ですが逆に言えば初めてボーカロイドに触る、作曲などもしたことがない、という人でもこの程度のことはすぐにできるようになる、というわけです。では、プロがボーカロイドの実力を最大限に引き出すとどのくらいのレベルのものができるのか、AHSの公式サイトで試聴できる「VOCALOID2 氷山キヨテル」のサンプル曲「翼」をさらにブラッシュアップしたものを入手できました。かなり人間っぽく、「こういう歌い方の歌手いるよな」とうなずける仕上がりとなっています。

YouTube - 氷山キヨテル「翼」ブラッシュアップバージョン


なお、公開中のサンプル曲からブラッシュアップされたのは以下の10個所とのことなので、是非聞き比べてみてください。

■「ぼくらはここに」の最初の「ぼ」の母音調整(a → o)
■ぼく「ら」の長さを若干短くし、次の「は」とカブっていた点を調整
■「生まれ落ちた」の「ち」の母音調整(e → i)
■「風吹いたら」の「た」が母音過剰調整だったので控えめに
■おとぎの国」の「と」の母音調整(a → o)
■「飛んでゆけるの いつか」の「つ」の母音調整(i → u)
■「つばさ背に宿して」の「つ」の母音調整(i → u)
■「おだやかにつつまれ」の「だ」が母音過剰調整だったので控えめに
■「おだやかにつつまれ」の「つ」2連続の母音調整(i → u)
■「しんじつを愛して」の「つ」の母音調整(i → u)


次に、12月4日同時発売の文字読み上げソフト「VOICEROID 月読アイ」と「VOICEROID 月読ショウタ」も実際に使ってみました。

こちらは説明することは何もないくらい、使い方はいたって簡単。起動後の編集画面はこんな感じで、左側のテキストボックスに文章を入力し、左上の再生ボタンを押せば、かわいい子どもの声で読みあげてくれるというわけです。


文章は普通のテキストエディタ感覚で入力できます。もちろんコピー&ペーストなども可能なので、長い文章をわざわざタイピングする必要はありません。実際にコピペで文章を入力し、再生する様子の動画は以下から。
YouTube - 「VOICEROID 月読アイ」に文章を読み上げさせてみた


ちなみにこの文章はGIGAZINEのこの記事から。「Apple」「iPhone」などの固有名詞はアルファベットでもすらすらと読めるようです。


「月読アイ」と「月読ショウタ」の両方を持っている場合は「声選択」から選択可能。


使いたいボイスロイドを選んで「OK」をクリック。


ショウタの編集画面はこんな感じ。


同じ文章をショウタにも読ませてみました。妹のアイが舌足らずで幼い感じなのに対し、兄のショウタの方が読むスピードが若干速く、ハキハキしている感じが出ています。
YouTube - 「VOICEROID月読ショウタ」に文章を読み上げさせてみた


VOCALOID2のボーカル音源ソフト「SF-A2 開発コード miki」「ボカロ先生 氷山キヨテル」「ボカロ小学生 歌愛ユキ」はそれぞれ希望小売価格1万5750円(税込)、「VOICEROID 月読アイ」と「VOICEROID 月読ショウタ」は各9800円(税込)、兄妹セットの「VOICEROID 月読ショウタ 妹パック(アイちゃん付き)」は1万7800円(税込)で、本日2009年12月4日に発売です。

この記事のタイトルとURLをコピーする

in レビュー,   ソフトウェア,   動画,   広告, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.