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世界で最も高い場所にある峠「マーシミク峠」とそれに続く峠トップ7の写真いろいろ

(by New Yorkled)

山道をずんずん上っていくとある箇所から下りになる場所があります。そこが「峠」。峠といってもなだらかなものから急峻なものまで様々なものが存在し、険しいものは自動車や鉄道の普及した今でも交通のボトルネックになっていたりします。


今回紹介するのは、世界で特に標高の高い位置にある峠トップ7です。日本で最も高い富士山は標高3776mですが、これらの峠は標高5000m以上というとてつもない高い場所に存在しています。

詳細は以下から。
The View from the Seven Highest Mountain Passes on Earth

第1位マーシミク峠(マーシミク・ラ:Marsimik La) 標高5582m

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マーシミク峠は北インド、ジャンムー・カシミール州ラダック地方にある峠で、この地方の中心都市レーから東に100kmほど行ったところにあります。ちなみに、インド軍は標高が18634フィート(約5679m)だと主張しています。

(by ~FreeBirDR~)

峠には道が通っており、ここに合わせて改造された車で走破したという話はあるのですが、非常に道路状態が悪く、普通の車で通過することは困難。もしちゃんと車で通れるのであれば、インドで最も高い自動車道路ということになります。「インドで」と注意書きがつくのは、チベットにはもっと高地に道路が通っているという噂があるためなのですが、チベットでは自由な調査ができないため確認はされていないそうです。

インドで、この峠まで旅してきた人が写真を掲載しています。道が細いわけではなく、崖があるわけでもなく、一言で言うと「何もない」というしかない場所。
Marsimik La!!!!!!!! - Page 3 - India Travel Forum, BCMTouring.com

バイクで走るとさぞかし気持ちいいだろうと想像できる広い荒野。


植物は地面に張り付くように生える草ぐらいしか見あたりません。


第2位セモ峠(セモ・ラ:Semo La) 標高5565m

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Googleマップで「S206」と記された道路上にあるのがセモ峠。チベット自治区中央部に位置し、西チベットやカイラス山へのアクセスルートの一つとなっています。主に南側に並行する道路が使用されますが、そちらは沼沢地にあるためにぬかるんで使用できないことがあり、そんなときはセモ峠経由の迂回が行われるそうです。道路は未舗装で古いものですが、マウンテンバイクで旅をする分には支障ないレベル。川の横断や危険な段差もなく、ひたすら未舗装のダートが続きます。第1位のマーシミク峠は車が普通に通過できるのかという点に疑問が残るため、正確に測定された中で最も高い自動車道路はこの峠ということになります。

Flickrに、John Townさんが2007年に峠を旅した様子がアップされています。

Semo La, Tibet 2007 - a set on Flickr



第3位カラコルム峠(Karakoram Pass) 標高5540m

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インド・ラダック地方のレーと中国・新疆ウイグル自治区のヤルカンドを結ぶ古代のキャラバンルートの一つで、最も高い峠がカラコルム峠。その標高とエサ不足は荷物運びに使われた動物たちに死をもたらし、峠一面に骨が散らばっていることで有名です。二つの山脈の間に位置しておりしばしば暴風雪に見舞われるのですが、峠の勾配が緩やかであることなどから比較的楽に通れる道と考えられており、ほぼ年中閉ざされることなく開放されています。ただ、車両は通行止めが続いています。

(by rule37)

第4位チャンラ峠(チャン・ラ:Chang La Pass) 標高5425m

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チャンラ峠はレーとパンゴン湖を結ぶルート上にあり、チャンタン高原への入口ともなっています。「ラ」はチベット語で峠を意味するので、「チャン峠」とするのが正しいのかもしれません。

(by Sistak)

(by Ajit Karthik)

これがパンゴン湖


第5位カルドゥン峠(カルドゥン・ラ:Khardung La) 標高5359m

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長らく「自動車道路として世界で最も高いところにある」と言われているカルドゥン峠は、実際には上記の峠に高さで負けています。かつては標高が5600m台とされた時期もありましたが、これは最も高い峠にするため水増しされた数字だと考えられており、GPSで測定した最新の数字では5359mに落ち着いています。

(by mummybot)

この峠もインド・ラダック地方のレー近くにあり、ショーク川やヌブラ渓谷へと通じています。峠を抜ける道路は1976年に建設され、1988年から自動車も通行可能になったので多くの自動車やバイクが旅に利用しています。歴史的に見ても、レーとカシュガルを結ぶ重要な交易路で、1万頭もの馬やラクダが峠を越えていたそうです。また、第二次世界大戦時はこのルートを通って中国へ軍需物資を輸送する試みもありました。

(by mummybot)

第6位タンラン峠(タンラン・ラ:Tanglang La) 標高5359m

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ラダック地方の都市レーとマナリ地方を結ぶルートにある峠で、カルドゥン峠に次ぐ高さの峠です。

(by ericmenendez)

(by ibangalorean)

第7位タングラ峠(唐古拉峠:Tanggula Pass) 標高5231m

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チベット高原中央部にあるタンラ山脈を越える峠。青海省西寧市とチベット自治区のラサを結ぶ青蔵鉄道もこの峠の近くを走っており、タングラ駅は海抜5068.63mに位置する世界一高所にある駅です。

(by Luo Shaoyang)

標高5231mポイント。周辺もなだらかに広がっているので「ここが峠のてっぺんだ」という感じはしません。

(by ahsup)

世界の最高峰がヒマラヤ山脈のエベレスト(チョモランマ/サガルマタ)であるため、その周辺に高い峠が多いというのは納得。キリマンジャロやマッキンリーといった各大陸の最高峰付近に峠がないのは、ヒマラヤ山脈が古代から続くキャラバンルートの上に存在しているからなのでしょうか。

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in メモ, Posted by logc_nt

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