「インフルエンザA(H1N1)」について最低限知っておくべき情報とネット上の信頼できる情報源まとめ


厚生労働省が平成17年12月に出した新型インフルエンザ対策行動計画によると、日本の全人口の25%が新型インフルエンザに罹患すると想定しており、医療機関を受診する患者数は約1300万人~約2500万人(中間値約1700万人)になると推計、過去に大流行したアジアインフルエンザなどを中等度(致死率0.53%)とした場合には入院患者数の上限は約53万人、死亡者数の上限は約17万人となり、かの有名なスペインインフルエンザを重度(致死率2.0%)とした場合には入院患者数の上限は約200万人、死亡者数の上限は約64万人となるそうです。

また、東京商工会議所が出しているPDFファイル「中小企業のための新型インフルエンザ対策ガイドライン~命を守り、倒産をまぬがれるために~」によると、新型インフルエンザの大流行により、数週間から数カ月ビジネスが中断する可能性があり、中小企業においては「倒産の危機」に直面する危険があるため、あらかじめの備えをしておくかどうかで倒産の可能性は大きく変わると見込んでいます。

対策するには今からでも遅くないので、いろいろと情報源をまとめておきました。
■厚生労働省

下記ページでは、現在、WHOがどのフェーズを宣言しているのか、国内では第何段階になっているのかが随時更新されています。たくさんページを見ていられないという場合、とりあえず下記ページだけでも見ておけば最低限の情報は得ることが可能です。一般報道よりも遅れて公開されるケースがほとんどですが、その分だけ情報は正確ということのようです。

厚生労働省:健康:新型インフルエンザ対策関連情報
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html


よくある質問に対する回答についても以下にまとめてあります。もともと保健所用のもので、「新型インフルエンザとは何ですか?」「パンデミックがはじまったのですか?」「通常のインフルエンザと見分けることは可能ですか?」「健康監視されていることは秘密にしてもらえますか?」「検疫法に基づく健康監視を拒否したら罰則はありますか?」「感染した場合、治療することが義務づけられるのですか?」「予防のために何を準備したら良いですか?」「予防のためにタミフルをもらえるのですか?」「タミフルはどこで処方してもらえますか?」「飲食物・生活必需品は何日分準備したらよいですか?」などの回答が掲載されています。

厚生労働省:健康:新型インフルエンザに関するQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html


また、下記ページでも随時、新型インフルエンザに関する情報が出されています。

厚生労働省:新型インフルエンザに関する情報
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/index.html


今回の「インフルエンザA(H1N1)」の症状についても以下のように触れられています。

厚生労働省:新型インフルエンザ(豚インフルエンザH1N1)に係る症例定義及び届け出様式について(平成21年4月29日厚生労働省結核感染症課長)

(2)臨床的特徴
咳や鼻水等の気道の炎症に伴う症状に加えて、突然の高熱、全身倦怠感、頭痛、筋肉痛等を伴うことを特徴とする。なお、国際的連携のもとに最新の知見を集約し、変更される可能性がある。

また、「インフルエンザA(H1N1)」に感染しているかもしれないという疑似症患者についても以下のように定義されています。

医師は、38℃以上の発熱又は急性呼吸器症状*1があり、かつ次のア)イ)ウ)エ)のいずれかに該当する者であって、インフルエンザ迅速診断キットによりA型陽性かつB型陰性となったものを診察した場合、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。

ただし、インフルエンザ迅速診断キットの結果がA型陰性かつB型陰性の場合であっても、医師が臨床的に新型インフルエンザ(豚インフルエンザH1N1)の感染を強く疑う場合には、同様の取り扱いとする。

ア)10日以内に、感染可能期間内*2にある新型インフルエンザ(豚インフルエンザH1N1)患者と濃厚な接触歴(直接接触したこと又は2メートル以内に接近したことをいう。以下同様。)を有する者

イ)10日以内に、新型インフルエンザ(豚インフルエンザH1N1)に感染しているもしくはその疑いがある動物(豚等)との濃厚な接触歴を有する者

ウ)10日以内に、新型インフルエンザウイルス(豚インフルエンザウイルスH1N1)を含む患者由来の検体に、防御不十分な状況で接触した者、あるいはその疑いがある者

エ)10日以内に、新型インフルエンザが蔓延している国又は地域に滞在もしくは旅行した者

要するに新型インフルエンザウイルスと何らかの接触があった履歴があり、38度以上の発熱で、急性呼吸器症状がある場合は、新型インフルエンザかもしれない、と。この「急性呼吸器症状」については以下のような定義となっています。

*1.急性呼吸器症状:

急性呼吸器症状とは、最近になって少なくとも以下の2つ以上の症状を呈した場合をいう

ア)鼻汁もしくは鼻閉

イ)咽頭痛

ウ)咳嗽

エ)発熱または、熱感や悪寒

また、既に新型インフルエンザの発生段階と方針については既に定められており、「一般医療機関のための新型インフルエンザまん延期の診療継続計画作り(第2版)」(PDFファイル)によるとこうなっています。


ほかにもいろいろと読んでおいて損はない内容がめじろ押しで、中でも18ページ目「アクション10. 訓練を実施する」にある「2.国内でまん延した場合(第三段階まん延期)」の想定シナリオはかなり現実味あふれる内容になっています。

 国内での第1 例目の患者が発生して10 日目。すでにあなたの医療機関の地域でも新型インフルエンザの流行が報告され、すでに第三段階のまん延期に入ったと都道府県も政府も発表した。人口の5%程度が感染しているという報告もある。

 現在、医療機関の病床の20%が、新型インフルエンザに感染した患者である。

 医師も看護師も、そして事務職員も人数は普段の数の70%程度である。職員の中にも感染した疑いのある者がいるようである。社会はパニックの様相を呈しており、医療機関にも相談の電話が継続してかかっている。死者も数名でており、安置する場所の確保が難しくなっている。(社会の状況は6ページのまん延期を参照いただきたい)。

 このような状況の中で医療機関が現段階から検討しておくことについて討論せよ。

ほかにも、以下のQ&Aなどがこれまでの情報を知るには役に立ち、情報もまとまっています。

ブタインフルエンザに関するQ&A(保健所用)(暫定版)(PDF:108KB)

医療施設におけるブタインフルエンザA (H1N1)ウイルス感染が確定もしくは疑われる患者の診療における感染制御の暫定ガイダンス
    (米国疾病管理センターによるガイダンス:仮訳)(PDF:211KB)


豚インフルエンザウイルス(H1N1)に関する米国疾病管理センター Q&A(仮訳)(PDF:178KB)

■国立感染症研究所

以下の公式サイトにて、国立感染症研究所が今回の新型インフルエンザについて確定症例数などをまとめており、世界のどこでどれぐらい症例が発生しているかを把握することができ、さらにWHOの公式発表も随時日本語訳が公開されています。

国立感染症研究所 感染症情報センター<ブタインフルエンザ>
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html


■WHO(世界保健機関)

現在のパンデミックアラート、要するにフェーズ5なのかフェーズ6なのかという情報は下記サイトで公開されています。

WHO | Current WHO phase of pandemic alert
http://www.who.int/csr/disease/avian_influenza/phase/en/index.html


また、公式発表が日本語訳されるまで待てないという場合、以下のサイトから原文を確認することが可能です。

WHO | Swine influenza
http://www.who.int/csr/disease/swineflu/en/index.html


■外務省

以下のページにて、感染症危険情報についての情報が随時更新されています。海外旅行に行く場合はかなり参考になります。

外務省 海外安全ホームページ
http://www.anzen.mofa.go.jp/


また、感染者が出た各国の感染症危険情報が下記ページで一覧可能です。

外務省 海外安全ホームページ//感染症(SARS・鳥インフルエンザ等)関連情報
http://www.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/sars.asp


さらに、海外旅行先で新型インフルエンザに感染したかもしれないという場合、どこの医療機関に連絡すればよいかがまとめられており、これはかなりいい情報です。

外務省 海外安全ホームページ//各国・地域の鳥・新型インフルエンザ 指定医療機関 / 主な医療機関
http://www.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/medical.html


■首相官邸

以下のページで日本政府が今回の新型インフルエンザについて、どのような方針を打ち出していくのかが把握できるようになっています。「政府は何をしているんだ?」というのがわかるようになっています。

海外における新型インフルエンザの発生に関する政府の対応状況
http://www.kantei.go.jp/jp/kikikanri/flu/swineflu/index.html


■農林水産省

当初の「豚インフルエンザ」という呼称に猛反発し、豚肉は安全だということを主張していた農林水産省のページはこれまでの各省庁と違い、かなり具体的な個人でもできる対策方法をまとめています。

農林水産省/新型インフルエンザ対策
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/influ.html


特に以下の2つは以前から公開されていたものではあるものの、どういうように行動すればよいかが詳細に書かれており、備蓄するものについても具体的に列挙されているのでオススメです。というか、「新型インフルエンザに備えた家庭用食料品備蓄ガイド」の表紙の世界地図がすごく気になります。

個人・家庭及び地域における新型インフルエンザ対策ガイドライン(PDF:491KB)

新型インフルエンザに備えた家庭用食料品備蓄ガイド(PDF:1,889KB)


■その他

米国疾病予防管理センター、略してCDCの公式サイトでは、RSSによる情報配信・メールによるアップデート通知・Twitterを利用した情報共有・ビデオ/ポッドキャストの提供などが行われています。情報が非常に充実しているため、とりあえず必要最低限の情報はすぐにまとめて入手できるようになっています。

また、BBCは以下のページで、どのようにして新型インフルエンザの患者が日々発生して広がっていっているかがよくわかるタイムラインを作成し、公開しています。赤い四角が感染確定、黒い四角が死亡確定となっています。

BBC NEWS | Americas | How swine flu has spread


あとはGoogleニュースで「インフルエンザ」と検索した結果を日付順に並べ直した以下のページを見ておけば、各報道機関の最新ニュースを随時押さえていくことが可能です。

インフルエンザ - Google ニュース

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