取材

ニンテンドーDSとかiPod touchっぽい「いまだかつてない」新型ノートPC現地レポート in CeBIT2009


ドイツのハノーバーで3月3日から開催中の世界最大のIT見本市であるCeBIT。このイベントでは5000社近くのIT企業が世界中から集まり、新製品のデモを行うわけですが、開幕と同時に話題になったのが台湾のPC/ボードメーカーであるASUS(アスース)社が発表したデュアルモニタタイプのノートPC。

ASUSといえばあの「EeePC」を他の台湾メーカーに先駆けて日本で発売し、ミニノートブームに火を付けたパイオニア的メーカーです。いわばミニノートPCの老舗とも言えるASUSが発表したこれまでにない新型ノートPCの実機をCeBIT会場で目の当たりにしましたので、その実態をCeBIT会場からフォトレポートします。

というわけで、両面に液晶タッチパネルを配し、電子ブックを読むのにも利用できるノートPCの詳細は以下から。
この製品は、正式には「Dual Panel Concept」と呼ばれています。名前のとおり、両面に液晶タッチパネルを配したノートPC。下のパネルにキーを表示し、上のパネル上でオペレーションを行う、ニンテンドーDSライクなノートPCと言えばイメージがしやすいでしょうか?


実はこの「Dual Panel Concept」はASUS社独自のアイデアで作られたPCではなく、ASUSとIntelが共同で起ち上げた「WePC.com」というサイトでユーザーに行ったアンケート結果をもとに開発したコンセプトモデル。いわば、メーカー側がユーザーから吸い上げた要望を具現化した製品というわけ。

コンセプトモデルと言うだけあって、具体的な発売時期、仕様、それどころか、製品化され発売されるか否かも決まっていないとのこと。しかし、会場にいたASUSの技術スタッフに、あえて質問をぶつけてみました。


「もし日本の市場で売れると判断できた場合に、このコンセプトモデルを製品化する可能性はあるのですか?」という質問に対する答えは、なんと「Yes」という意外な返事。発売時期については「早くても2~3年はかかるだろう」との話。OSはWindows 7を想定。搭載するCPUについては口を濁していましたが、「WePC.comにはIntelも関わっていますね?」と念を押したところ、ASUSの担当者は苦笑い。

これが噂のASUS製ノートPC。モニタのサイズは13インチ程度。デザイン的には、NintendoDSというよりもiPod Touchを2つ重ねたような感じ。


上側のモニタにOSのインターフェースが表示され、下のモニタにキーが表示されています。モニターの視野角はギリギリ45度前後。それ以上になるとキーに表示されている文字が見えにくくなります。


本体の薄さはおおよそ1cmないくらい。PCの周囲を見たところ、USBのような外部インターフェースは皆無。あくまでコンセプトモデルのため、拡張性についてはまだ考えられていないらしい。空冷ファンの吸気口もしくは排気口がどこにも見あたらないのも特徴。あと、たまに動作が不安定になっていたのは熱のせいかも。


極めてシンプル、かつスチールの素材感を生かした飽きのこないデザイン。あえていうならMacBook Airに似ています。背面にはASUSのロゴが渋く光ってますね。


縦にして使用することも可能。会場では「E-Book Mode」と解説されていました。モニターに表示されているのはMSIがデモ用に用意したデジタルマガジン。


「E-Book Moble」と言うだけのことはあり、実際に雑誌をめくるような感じで記事を読むことができます。レスポンスは悪くないです。


(取材・文:渡邊浩行、編集:GIGAZINE編集部)

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in 取材,   ハードウェア, Posted by darkhorse

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