植物のDNAと融合し、太陽エネルギーだけで生きているすごいウミウシ


以前に「官能的なナメクジの交尾ムービーの真相」として、知られざるナメクジの生態をお伝えしましたが、世界には光合成を行って自分で栄養を作り出すウミウシがいるそうです。

私たちの知らないところでいったい何が起こっているのでしょうか。

詳細は以下から。
Solar-powered sea slug harnesses stolen plant genes

記事によると、2週間の間、このウミウシ「Elysia chlorotica」に餌の藻「Vaucheria litorea」を与えると、何も食べずに1年ほどの寿命を全うして生き延びます。これは、光合成によって栄養を作り出しているためですが、そのために必要な葉緑体は単体でははたらきません。葉緑体のもつDNAは不完全なため、おおもとの植物細胞の核にあるDNAが必要になるからです。植物細胞をもたないウミウシがどのようにして葉緑体を機能させ続けているのかが大きな謎でした。

アメリカのメーン大学のMary Rumpho-Kennedy教授による最新の実験の結果、ウミウシのDNAの中に藻から取り込んだDNAが発見されました。この体内のDNAと葉緑体のDNAが組み合わさって、葉緑体が維持されているようです。

なぜこのようなことが可能なのかはいまだ不明ですが、ウミウシの性染色体の中にもこの藻のDNAが発見されたことで、葉緑体を維持する能力は遺伝している可能性も考えられるそうです。

ちなみに、こちらが実際に藻から葉緑体を摂取している様子です。

YouTube - Sea slug intro


このVaucheria litoreaという藻は、細胞が細長い形をしていますがウミウシはその細胞壁を食い破って、ストローのように葉緑体を吸い出すのだそうです。

人間の場合は残念ながら、食べたものは全部消化してしまうのでこのようなことは起こりそうもない、ということですが、人間に応用できれば食糧危機に対する切り札になるかもしれません。

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in Posted by darkhorse_log