メモ

血液から抽出した遺伝子を測定して「統合失調症」かどうか早期診断する技術を開発


ついに「統合失調症の検査キット」の開発に成功したそうです。これは株式会社エスアールエルが独創的シーズ展開事業・委託開発によって行ったもの。これにより、DNAマイクロアレイを用いた約5万5000遺伝子の分析結果から統合失調症に関連して変動する10種類程度の遺伝子を抽出し、専門医による統合失調症の早期診断を支援する技術として活用され、早期治療の実現によって患者の重症化回避や治癒率向上に貢献することが期待されるそうです。

詳細は以下から。
統合失調症検査技術の開発に成功――早期診断をサポート

統合失調症は人口の約0.8%が発症している疾患で、慢性化すると通常の社会生活が営めなくなる場合があり、心理症候学的基準によって複数の病型に分類されています。が、最終的な診断では専門医の経験に依存するところが大きいのが現状。症状が慢性化する前に治療を行う方が言うまでもなく好ましいので、生物学的マーカーを用いた客観的な検査法のような早期診断をサポートする方法が望まれていたという背景があります。


今回の新技術では、まず患者から血液を採取し、ここからmRNAを抽出、DNAマイクロアレイで統合失調症に関連した遺伝子の発現レベルを測定します。

測定方法はこんな感じで、1枚で16検体を同時測定可能


1つの区画に約2千個のDNAがスポットされている


この技術で約5万5000遺伝子を解析したところ、統合失調症に関連して変動する10種類程度の生物学的マーカーと考えられる遺伝子が特定され、これらの遺伝子の発現量の変動をニューラルネットワークというアルゴリズムで分析、構築した分類予測モデルは、統合失調症患者群の判別において真陽性率、真陰性率のいずれも高く、専門医による統合失調症診断を支援する技術として活用することができるとのことです。

そのうち、会社の定期健康診断などでこういうのが含まれるようになるのでしょうかね……。

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in メモ, Posted by darkhorse

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