USBメモリの書き換え限界寿命が来ると何が起きるのか、実際に寿命が来たケースをレポート


USBメモリなどのフラッシュメモリにはその特性上、書き込み回数などに制限があり、頻繁に読み書きしていると壊れるらしい……というのは聞いたことのある方が多いと思いますが、実際に読み書きできなくなるとどうなるのか?その貴重なケースとして、編集部で購入したUSBメモリが1月13日に寿命を迎えたっぽいので、実例として紹介します。

一体どのような状態になっているのでしょうか?詳細は以下から。
寿命が来たのは以下のUSBメモリです。

GH-UFD2GTB

これが実物


使用頻度としては2週間~3週間に1度あるかないかぐらいで、LinuxのISOイメージなどを詰め込んで移動させるのに使ってました。

購入したのは2007年2月27日。故障したことが発覚したのは2008年1月13日。発覚したきっかけはこのUSBメモリにコピーしたZIPファイルをローカルに戻して解凍しようとしたらエラーが起きたこと。さらに画像も化けることが判明。以下のような感じになります。

元画像(掲載の都合上、実サイズから縮小しています)


USBメモリにコピーすると一部が読み出せなくなり、こうなる


実際に348枚のJPEG画像(488MB)をフォーマットしたこのUSBメモリにコピーしてから確認したところ、23枚が上記のような感じで化けました。すべての領域がアウトになったわけではないようですが、一部の個所にデータが書き込まれるとダメになる感じ。ZIPファイルなどの圧縮ファイルの場合は解凍できなくなりました。

また、このUSBメモリを選択してプロパティを出したときと、実際に中にあるファイルを選択したときの容量が食い違うなどは日常茶飯事、という状態になります。


もちろんクイックフォーマットではないちゃんとしたフォーマットや、スキャンディスクなどもしてみたのですが正常にはならず、効果なし。

さらに調べてわかったのですが、スキャンディスクをしてからフォーマットすれば書き込めるようにはなるものの、その直後にファイルをコピーすると、既に中のファイルのいくつかは化けており、ファイルサイズが同じであるにもかかわらず、MD5値も違っています。wMD5sumで実際にチェックした結果が以下の画像です。


つまり、別のファイルになってしまっている、と。

しかもUSBメモリを抜き差しするだけでファイルが壊れて消えていきます。


当然ながらほかのUSBメモリでは同じUSBポートを使ってもこんな事にはならないので、明らかにこのUSBメモリがおかしい、と。ほかのマシンでも試しましたが結果は同じ。Vistaマシンに至っては認識すらできない場合も。

仕方ないので修理に出すことにしました。なんとかギリギリ1年以内なので保証が効きそうです。

なお、USBメモリに限らず、フラッシュメモリ系がこのようにしてぶっ壊れるのにはちゃんとした理由があります。

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フラッシュメモリーはフローティングゲートに呼び込んだ電荷を保持するために、絶縁機能を持つ「トンネル酸化膜」を用いる。書き込み時や消去時には、この酸化膜を電子が通り抜けることになり、酸化膜が劣化していく。アクセスが頻繁になると、酸化膜は損傷し、絶縁の役目を果たせなくなる。これが、フラッシュメモリーの「書き込み回数」に制限がある理由だ。例えばNAND型なら、100万回程度が書き込み回数の上限だと言われている。
デジタルカメラで使うメモリーカードなどでは、複数のメモリーセルに対して均等に書き込んだり、損傷した部分を回避して書き込むなど、書き込み回数を伸ばす工夫をしている。ただ、原理的に回数の制限があることは変わらない。

なぜこんなことをしているのかというと、電気が通っていない状態で記録を保持するにはこういった手法しか現状、選択できないため。また、この書き換え可能回数ですが、実際に書き換えが発生する回数は1ファイルをコピーしたりする場合でもかなりの回数になる場合があるので、単純には把握することはできません。

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例えば1日に20ファイルを作ったり、変更したりした場合、100日~1000日しかもたない事になります。また、例え製造試験を通ったからと言え、正常だった箇所の劣化率は製造上のばらつきから全く同一ではありません。 場合によってはあっと言う間に劣化する事もありますので、バックアップは不可欠です。

というわけなので、非常に少ない使用回数であっても壊れるときは壊れる、だからこそ「USBメモリの中だけにしかデータがない」というのはかなり危険な状態だ、と考えて良いようですので、バックアップはやはり複数の媒体にしておくのが安心ということです。何もかも失う前に、気をつけておきましょう。

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in レビュー,  ハードウェア, Posted by darkhorse