メモ

出稼ぎ男性が5万9000ドルを母国に持ち帰ろうとしたところ没収処分に


グアテマラからアメリカに不法入国した男性が金を稼ぎ、母国にそれを持って帰ろうとしたところ税関で全額没収されたそうです。その金額は5万9000ドル(約680万円)にもなり、男性は2年間も法廷闘争を繰り広げましたが、2008年1月末までに国外に退去するよう命じられました。おそらく没収されたお金は戻ってこないだろうとのこと。

Mistake costs dishwasher $59,000 - CNN.com
http://edition.cnn.com/2007/US/09/27/immigrant.money/index.html

ペドロ・ゼペタさんはグアテマラからの不法入国者。11年間フロリダで皿洗いをして働き、本国へ仕送りをしていました。皿洗いは時給5.5ドル(約640円)で、慣れてからは25セント(約30円)昇給したそうです。ずっと節約生活を送っていたゼペタさんが貯めた金額は5万9000ドル(約680万円)にもなり、ようやくそれを持ってグアテマラに帰ろうとしたのが2年前のこと。フォートローダーデール・ハリウッド国際空港でセキュリティを通ろうとしたところ、係員がバッグの中の現金を見つけ、税関職員を呼びました。ゼペタさんが職員に「バッグの中に5万9000ドル入っている」と告げたところ、税関はそれを没収しました。


ゼペタさんは英語ができなかったため知らなかったのですが、アメリカでは出入国の際に1万ドル以上を持っている場合はそれを宣言する用紙に記入する必要があり、それをしないと法に触れるのだそうです。税関はお金を没収した後、ゼペタさんを移民帰化局に引き渡しました。移民帰化局はゼペタさんを解放しましたが、国外退去処分の手続きを始めました。移民の件とお金を取り戻すために、ゼペタさんは2人の弁護士を雇いました。

移民弁護士のMarisol Zequeira氏によると、ゼペタさんのような不法移民が米国政府との取引に挑むとき「貧しくて無教養で不法だった場合、選択肢はほとんどないだろう」と述べています。

移民裁判所でゼペタさんが受けたのは「自力で国外に出られるように1月末までは皿洗いの仕事をしていてもいい」という知らせでした。彼ははじめてアメリカで合法的に働けるようになったわけですが、5万9000ドルが返ってくることはおそらくないだろうとのこと。

ゼペタさんがアメリカへ来た目的は故郷で土地を買い、母や姉妹のために家を建てることで、ここ数年はお金を一気に持って帰るために送金をしていなかったのですが、それがあだになってしまったようです。

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in メモ, Posted by logc_nt

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