メモ

マイクロソフトがブロガーにWikipediaの記事の訂正を打診、報酬の提示も


マイクロソフトがブロガーに「Wikipediaの特定の記事に関して報酬を支払うので、修正してほしい」という打診をし、問題になっています。

打診をした理由は、該当する記事がマイクロソフトにとって「不正確で、大幅に偏った内容である」ためだそうで。

詳細は以下の通り。
Microsoft in hot water over Wikipedia edits - CNN.com

An interesting offer: get paid to contribute to Wikipedia - O'Reilly XML Blog

この記事によると、マイクロソフトは報酬付きでWikipediaの記事の訂正を打診したことを認めており、問題となった記事はオープンソースのドキュメントと、マイクロソフトに後押しされたライバルとなる文書フォーマットの標準化についての項目だと明かしたそうです。


なお、今回の問題の発端となったフォーマットはOpen Officeが推進するODF(OpenDocument Format)フォーマットとマイクロソフトが推進するOOXML(Office Open XML)の2つ。

それぞれのフォーマットに関しては以下のリンクが詳しい。

ODFとは 【OpenDocument】 (OpenDocument Format) - 意味・解説 : IT用語辞典 e-Words、

OOXMLとは 【Office Open XML】 - 意味・解説 : IT用語辞典 e-Words

以下が問題となったWikipediaの記事。

Ecma Office Open XML - Wikipedia, the free encyclopedia

OpenDocument - Wikipedia, the free encyclopedia

この大激論はWikipedia上で繰り広げられており、以下から見ることができます。

Talk:OpenDocument - Wikipedia, the free encyclopedia(Microsoft claimed to be seeking contract editors for this article)

該当する記事に関してマイクロソフトの広報担当者は、オープンソースを支持するIBM社の人々によって偏って書かれているとの見解を示したとのこと。

ちなみに、マイクロソフトが過去にブロガーを雇用した例は無く、実際にオーストラリアに拠点を置くコンピューティング会社の鑑定官であるJelliffeというブロガーが、自らをマイクロソフトの関係者ではなく「技術規格のファン」と称し、ブログに「マイクロソフトからアプローチされたことに驚いたが、技術の標準規格のプロセスが正確に書かれているかどうかを確認することが重要だと考え、申し出を受け入れる」と投稿したそうです。しかし彼はマイクロソフトに対して報酬金額の提示をしなかったことから、金銭のやり取りは無かったとのこと。

この一件に関してWikipedia創設者のJimmy Walesはマイクロソフトに対して失望の意を表明すると共に、マイクロソフトは事実の解釈のために、そのテーマに関する「白書」を自ら、または委任して作成し、それを外部のウェブサイトに示した上で、当該記事のディスカッション・フォーラムにおいてリンクするのが適切であると述べたそうです。

日本でも過去において、楽天が自社に関する記述を書き換えて騒ぎになったことがあります。

楽天証券、Wikipediaの記事を削除した件について謝罪 - GIGAZINE

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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