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鍵の9割は10本の合い鍵のどれかでいとも簡単に開いてしまう


安物の鍵であろうが高級な鍵であろうが、古典的な形式を採用した鍵であれば、わずか10本の合い鍵(というかそういう鍵)を利用することであっという間に開いてしまうという戦慄のムービー。鍵の形状やピン数さえ合えば、最短だと開けるのに要するのはわずか数分どころか、ほんの数秒。

平均すると、3分以内に80%の鍵はダメージを与えることなくこの方法で解錠が可能で、50%以上は1分以下で解錠可能だそうです。「ダメージを与えることなく」というのがポイントで、破られたことにすら気がつかないわけで…。

鑑賞は以下から。
YouTube - Bump keying

上記ムービーはオランダの「NovaTV」による取材結果のドキュメンタリーで、取材を受けたこの技術について詳しい「TOOOL」のページには元の高解像度版ムービーが置いてあります。ちゃんと英語の字幕付き。どうやら許可を得た上でサイトにて配信を行っているようです。日本や諸外国では考えられませんが、さすがオランダ。

これが高解像度版ムービー(WMV形式:63.4MB)
http://www.toool.nl/bumpkey-alert.wmv

解錠の手順としては、ピン数などが合う同じ種類の鍵を突っ込む、トントンと叩いてピンを跳ね上げる、鍵が開く、という感じ。もう無茶苦茶です。専用の叩く道具ではなく、ドライバーの柄とかで叩いてます。


公式サイトにはちゃんと英語版も存在し、そこで配布されているPDFファイルにどの種類の鍵だとまだ比較的安全かが書かれています。ただ、この場合の安全というのはこのダメージを与えることなく開ける方法においての「安全」という意味であり、鍵の破壊をもいとわない場合はまた話が違ってきます。

以前、GIGAZINEのオフィスでも鍵を交換したことがあり、その際に利用した鍵屋さんが、元々は鍵メーカーで様々な鍵の原型を作っていたという人。そういう人でもリストラされるというあたり、悲しいのですが、とにかく当然のことながら非常に鍵について詳しく、いろいろな話を聞いたわけです。

で、結論から言うと、1つのドアに1つの鍵だとどんな鍵でも破られる、と。Aという鍵はいわゆるピッキングには強いが、破壊される可能性があり、Bという鍵は破壊などには強いが、ピッキングには弱い、という感じ。これだ!というような鍵は一般向けでは存在しない、と。テレビ番組などでコレなら安心!と言うようなのは大嘘。

唯一、一番完璧に近くて強力なのは銀行の金庫室で採用されているような種類の鍵。ドア自体が鍵となっているもの。開ける場合もハンドルをぐるぐる回転させてロックを解錠するタイプ。ドアの上下左右に金属製の巨大なかんぬきが付いているやつで、問い合わせればわかります。金さえ出せば一般家庭でも付けてくれるそうです。まぁ目が飛び出るほど高いのに加えて家の施工段階から手を入れないとダメなのですが…。しかし実際に採用したご家庭(当然ながら一般人の住む家ではない)もあるそうで。そんなわけで、それぐらいのレベルでないとほとんどの鍵は開いてしまう、と。

ただ、鍵穴が1つのドアに2つ以上あって、さらにチェーンとかもろもろのものでガチガチにされているタイプだと、確かに時間をかければ開くが、逆に時間をかけるとその分、開ける側からすればリスクが高まるため、まず下見の段階で警戒して入ってこない、というわけ。

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in メモ,   動画, Posted by darkhorse_log

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