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なんと10倍のエネルギー量、世界初の「空気で充電できるバッテリー」が登場へ


現在主流となっているリチウムイオンバッテリーに続く新たなバッテリーとして、燃料電池や遺伝子操作したウイルスを用いた電池などが挙げられていますが、新たに「空気から充電できるバッテリー」が登場することが明らかになりました。

にわかには信じられないようなバッテリーですが、はたしてどういう原理で充電できるのでしょうか。また、このバッテリーは従来の10倍のエネルギー量を実現できるようです。


※17:18に追記しました

詳細は以下の通り。
World's first battery fuelled by air - Telegraph

この記事によると、現在イギリスのセントアンドリューズ大学で携帯電話やノートパソコン、電気自動車などに向けて「STAIR(St Andrews Air)バッテリー」という革命的な充電池が開発されているそうです。

このバッテリーは基本的に従来のものと同じ方法で電力を蓄える仕組みとなっていますが、もし電力を消耗したり、空になってしまった場合、周囲の空気から酸素を取り込んで充電するとのこと。

気になる充電の原理ですが、周囲から取り込んだ酸素がバッテリーの中にある多孔性の炭素コンポーネントと化学反応を起こすことによって、従来のリチウムコバルト酸化物を用いた充電と同様の働きを行うことができるというもの。

そして空気を用いて再充電することで従来のバッテリーと同じサイズで最大10倍のエネルギー量を実現できるため、小型軽量化することもできるとしています。

まさにとんでもないバッテリーですが、実際に登場する時期はいつになるのでしょうか。続報が待たれます。

・17:18追記
Air-fuelled Battery Could Last Up to 10 Times Longer

なお、上記のリンクに今回発表された「STAIR(St Andrews Air)バッテリー」についての詳細が掲載されていますが、読者からの指摘によるとこのバッテリーは独立行政法人産業技術総合研究所(産総研)が2月24日に発表した新しい構造の「リチウム-空気電池」と同じものであるようです。

これが新しい構造の「リチウム-空気電池」の放電時。多孔質炭素と空気を用いているところも同じです。


充電時はこんな感じ。なお、正確には空気ではなく金属リチウムを燃料とした新型燃料電池とのこと。

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in メモ,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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