サイエンス

中国の作ったデブリが宇宙ステーションと激突する軌道ムービー

中国が先月の2007年1月11日に高度800キロメートルの軌道上にある気象観測衛星を地上から発射した弾道ミサイルで攻撃、その破片(デブリという)が衛星軌道上をぐるぐるまわっており、そのうち追跡可能なデブリは517個。そしてこのデブリと国際宇宙ステーション(ISS)が激突する可能性が非常に高いということをシミュレーションした驚愕のムービーが公開されました。

実際に見てみるとよくわかりますが、ISSだけでなくLEO(Low Earth Orbit、地上500から2000キロメートル程度の低高度軌道を周回する衛星)にも多数激突する可能性が示唆されています。


一体中国はこの責任をどうやって取るというのでしょうか?

ムービーのダウンロードは以下から。
Anti-Satellite Missile Test Graphics and On-Demand Webinar Available

「click here」をクリックするとWMV形式で再生されます。

また、以下のページから50MBのWMV形式ムービーと515MBのQuickTime形式ムービーがダウンロード可能です。

Welcome to Center for Space Standards & Innovation (CSSI)

下記画像が初期のデブリ。これが現在、どんどん拡散して行っている最中です。地上に全部墜落するには10年かかると言われています。また、追跡不可能なほど小さい破片は無数に存在しており、そのうちのどれかひとつでも容易に宇宙服に穴を開け、衛星の太陽電池パネル程度なら速攻で破壊可能です。


デブリは現在、NORADが追跡しており、高度は260から3500キロメートルの間。このままいくと国際宇宙ステーションはデブリが作り出した雲(下記画像の赤い環の部分)に激突します。


また、その他の衛星も下記画像のように激突する可能性が非常に高いです。この緑色の点がすべて激突する可能性のある衛星です。


ちなみにこのデブリは毎秒7km~8kmという速度で、直径10センチ程度のデブリであれば宇宙船を撃墜可能です。

スペースデブリ - Wikipedia

また、デブリがデブリを作り出し、さらにデブリを無限増殖させるのがケスラーシンドローム。とんでもない現象です。これが現実のものになるのでしょうか。

ケスラーシンドローム - Wikipedia

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in サイエンス,   動画, Posted by darkhorse

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